アーロン・コープランドの音楽



交響曲
管弦楽曲、 室内楽曲、器楽曲、声楽曲・合唱・歌劇


小交響曲(交響曲第2番)
デニス・ラッセル・デイヴィス指揮セント・ポール室内管弦楽団
米Pro Arte CDD 140
Copland DRD ProArte 1931年から31年と、2年も費やして書かれた15分の交響曲は、カルロス・チャベスに献呈され、メキシコにてチャベスに指揮により初演された。アメリカ初演はそのすぐ後にレオポルド・ストコフスキー指揮によるフィラデルフィア管弦楽団によって行われるはずだったが、リハーサルが充分でないという理由で突然キャンセルになった。セルゲイ・クーゼヴィツキーもやはり同様の理由でボストン交響楽団との演奏をキャンセルしたそうだ。どちらもその問題点は作品におけるリズムの複雑さだったそうで、結局アメリカ初演は1944年まで待たねばならなかった。

《小交響曲》は小さい編成のために書かれているためか、オーケストラの響きは爽快だ。オルガンとオーケストラの交響曲ほど先鋭的ではないが、後のバレエ音楽に聴かれるような、民謡風な旋律が次々と現れるような、親しみやすい作風には至ってない。3楽章形式で、3つの楽章は連続して演奏される。あまり録音がないらしく、このディスクでようやく2つ目だったそうだ。

カップリングは《アパラチアの春》組曲(小編成版)とアイヴズの交響曲第3番《キャンプ・ミーティング》。(05.04.17.)


交響曲第3番
レナード・バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルハーモニー 管弦楽団
独Deutsche Grammophon 419 170-2
バーンスタイン2度目の録音。ニューヨーク・フィルの機能性の良さと、その裏腹にある独特な荒っぽさが魅力となっている演奏。スラトキンの演奏に接してしまうと、もっと楽器間のバランスが取れるような所も聞こえてくるし、やや各奏者が主張しすぎてしまうような部分もある。「そんなに頑張らなくても」と思う箇所もなくはない。しかしバーンスタインは決して重要なポイントを落としているようには聞こえないし、一聴した時の、ねじふせるような説得力には、やはり納得してしまう。この演奏が気に入らないということであれば、スラトキンの方向が合っているのだと考えるべきなのだろう。(2001.1.12.執筆、05.04.17. 改訂)
レナード・スラトキン指揮セントルイス交響楽団
米RCA Victor 60149-2-RC
バーンスタインの演奏が荒削りで力こぶを見せるようなたくましいアメリカを表現しているのに対し、スラトキンの演奏は、力強さは失わずに、より流麗でなめらかな音楽で聴かせる。一聴したところ物足りないようにも聞こえかもしれないが、注意深く聴くと、その良さが訴えてくる。特に第1楽章の両端や第3楽章など、一見地味にみえる箇所が、いきいきとしているのが特徴。第4楽章など音楽的に高揚してくる部分も、和音の美しさが、大音量にとって代わられることが決してない。コープランドが《アパラチアの春》のリハーサルで曲のことをドイツ語を使って「アメリカーニッシュ」と言っていたが、このスラトキンのアプローチの場合も下手にアメリカさを狙わず、交響曲というジャンルがもともとヨーロッパ産であることを感じさせる。(2001.1.12.執筆、05.4.17.改訂)


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