メモ帳33

ロサンゼルス訪問記


2000.11.22.

11月の13日から5日(正味3日)、ロスに滞在しました。論文調査の一環として、大学の先生にお会いすることが目的だったのですが、もちろんついでに観光もしてきました。

まず印象に残ったのは、ロスは車がないと、回るに不便だということでしょうか。何しろ広い上に、主要な建物と建物が、ずいぶん離れています。でも地下鉄ができ始 めてるので、ダウンタウンからハリウッドやユニヴァーサル・スタジオへ行くのは、かなり便利にはなったようです(後者には行かなかったですけれど)。

しかし、ハリウッドなんて、単なる観光地ではないかと思いました。映画スターが住んだのも、映画の大スタジオがあったのも過去のこと。今はお土産屋さんばかりが がずら〜っとならんでいます、しかも、どれもこれも似通ったものばかり。何か買ってこようと思ったのですが、結局自分のためにも、何にも買いませんでした。ハリウッドの地図とかハリウッドと書いたマグカップなんて、買っても感動しないし。

とりあえず1時間のツアーに参加して、ハリウッドボールや、ハリウッドサインを見てきました。カメラを持っていれば、ハリウッドサインの写真を撮ってもらえばかったのかもしれません。チャイニーズシアターから出ているツアーの中では、一番ハリウッドサインの近くに行くのだそうです。一番安い16ドルのツアーなのですが。

ハリウッドに現在も使われているスタジオは、パラマウントのみだそうです。一応内 部ツアーもあって、『タイタニック』のラスト・シーンも見られるそうなのですが、私はそこまで興味がありませんでした。とりあえず、どの辺にどういうスタジオがあったかを確認したといったところでしょうか。大半のスタジオはテレビのスタジオや、銀行など、他の用途に使われているそうです。昔のエンタテーメント劇場も、手入れがされてなくて、落書きだらけになっていました。これなど、見ていて痛々しいものがありました。

ハリウッドには、実はエンタテイメント・ミュージアムというのもあるのですが、できてまだ4年しかたっていないそうで、特に面白いものではありませんでした。ツアーは、効果音を映画にいれて遊ぶコーナーや(レーザーディスクを使ってやるので、どこでもできるじゃないか!)、「スタートレック」や「チアーズ」といったテレビドラマのセットが置いてあったりしてました。こういったドラマに興味がないと、つまらないかも。私は昔ボストンにいたので、「チアーズ」のレストランも知っていましたので、多少は興味を持てたんですが。映画の小道具としては「ベン・ハー」に使われた鎧の一部とかも見せてくれたんですが(本当は何人かで一緒に見るはずなのに、この回は私一人!)、「博物館」と名を付けるには、ちょっとお粗末といった感じでした。

ハリウッドは、もっと過去の遺産の保存に敏感になるべきだというのが、訪れてみての感想でしょうか。道にいろんな俳優の名前が書いてあるのは有名ですが、歩いてみると、ただの装飾歩道という感じもしないではないし。来年から、アカデミー賞の受賞式がふたたびここで行われるようになるというのは、うれしいことですが(そのための施設が、いま、地下鉄の駅横に作られています)。

人気があるのは、でも、やっぱりスターの手形・足型のある、チャイニーズ・シアターでしょうか。ここは確かにしばらく寄って眺めてきました。ここ、実に現役の映画館なんですが、中に入っていく人はほとんどいないんですね。この入り口の所だけは、やたらと観光客が多かったです。日本人もすごい数。修学旅行生もいたなあ。制 服とルーズソックスをアメリカで見るのは、むちゃくちゃ異様でした。

ハリウッド以外では、ダウンタウンにある、現代美術館や日系米国人博物館に行ってきました。現代美術館は、現在本館と別館があるのですが、別館では、下ネタ中心に主題を構成し、従来の芸術の概念を打ち破るような「芸術」家の作品展示をやっていて、楽しめました。

後者は、時間がなかったので、新しくできた建物の方の展示のみを見てきました。第二次世界大戦中、日本人や日系人は、すべからく土地を取り上げられ、収容所に追い込まれたという悲しい歴史の一ページから、アメリカに住むアメリカ人としての誇りを持つために奮闘していた時代のことなど、同じ民族として、共感せずにはいられない展示も少なくなかったと思います。また、音楽を勉強している手前、やはり日系の方々による音楽のCDやビデオを仕入れてきました。リトル東京には、文化堂というレコード屋さんもあるのですが、ここは、演歌のカセットやアニメのLDを中心とした日本発売のものばかりで、日系人の音源はなかったようでした。

ちなみに私の泊まったMilner Hotelはダウンタウンにあり、一泊60ドルプラスホテル税。地下鉄の駅から2ブロックという場所的には素晴しい所でした。見ためが古いので、値段相応かな、という感じもしますが、家具が新しくて、一応良く手入れされているといった感じでした。朝食もお腹一杯食べられるので、満足(卵2個、ベーコン1枚、ソーセージ1つ、ポテト、オレンジジュースにコーヒー)。わざわざ日本からという人にはお勧めしませんが、宿代を安くすませたい人にはいいのかもしれません。もちろんユースホステルという手もありますが。

今はタラハシーに帰ってきましたが、3時間でも時差は時差。朝どうも起きられなくて、午後も気がついたらすぐ夜、という感じになっています。しばらくは、規則正しい食事などで、体を整えていかなければならないようです。



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