メモ帳12:富山にて(1)

(1998.7.28.)

富山に帰って来て、一週間が過ぎました。やはり実家というのは落ち着くのでいいですね。また、コンピュータが触れるので、とりあえず、これを書けるところがいいです。住む環境としては、やっぱりアパートではなくて家がいいですね。

家にはアメリカから送ってきたCDがたくさん届いていました。なにしろ向こうにたくさんCDがありすぎで困っていたところなんです。そうはいっても、実家にも相当な数のCDがあり、正直言ってどうやって整理しようかな、と思っています。まだ定住するところも決まっていませんから、とりあえず段ボールにいれて整理しているところです。

でもアメリカから届いたCDのケースが多数破損しているのには驚きました。おそらくアメリカの税関かどこかで乱暴に開いてしまったのでしょうか? 箱がぐしゃぐしゃで、CDの1枚は上から強い力で押されてしまったのか、陥没していて、聞けなくなってしまいました。いままであった被害で一番ひどいものです。まぁ船便で送ったことが間違いだったと言われればそれまでなのですが、こういう危険をおかさなければならないということなのでしょうか。ケースが割れてしまう程度のことはしょっちゅうありましたし、それくらいなら、ケースを買えばいいだけなので気にしていませんでしたが、今回のはまいりました。

ところで、今回実家にはいつもより長めにいることになります。自分の体を気づかう両親のことを思っているからです。近年腰や背中が痛むようになり、どうやら運動不足による筋肉の衰えが原因のようです。私は実家に帰ってすぐ接骨院に行って来ました。先生からは、首周辺が丸くなっているというご指摘をいただき、一定の姿勢で長い間机に向かっている職業がらの問題と、あまり運動しない習慣が響いているようです。若い人で来ているのは私位なので、なかなか気兼ねしてしまうのですが、仕方がありません。翌日は整形外科にも行って来ました。じつはこの病院には去年も言っておりまして、やはり運動をしなさい、と言われたものです。念のためにX線などの検査も行いましたが、どこにも異常はなく、やはり運動不足と長時間の勉強のために体が曲がってきているということでした。去年は腰にきていたのですが、今年は背中から首に痛みが来ています。そして今回は思い切って病院でマッサージをしてもらうことになりました。首や背中を機械でゆっくりと伸ばし、そのあとマッサージというコースです。なかなか気持ちがよくて、気に入っているところです。来ている方は年輩の方が当然多いんですが、若い人も何人かいます。おそらく交通事故が原因で骨折などした人がリハビリをしているに違いありません。

交通事故といえば、一つ自損事故をしてしまいました。サイドミラーが電柱に触れたか何かで、ミラーの端を傷つけてしまったのです。日本の道路は狭いので車体感覚をしっかり掴んでおかないといけないな、と思いました。両親は、はじめ新車を運転させようとしていたらしいのですが、新車でなくてつくづく良かったな、と思いました。私の乗っていた車は幸い保険にもかかっているようなので、何とかなりそうです。車屋の息子がこんな事故をしちゃうなんて、なさけないっすねぇ。

正直言って、右ハンドルも怖いです。アメリカでは左でしょう。日本の免許も持っている訳ですが、なにしろ取得当時は東京に居ましたので、完全にペーパードライバーだったという訳なんです。毎日のように乗り回していたのはアメリカなので、右側走行にもなれているんです。しかも日本の道路の巾は狭い! 自転車やスクーターといった、アメリカではあまり走っていないものもありますし、歩行者の数も圧倒的に多い。救いなのは最高速度が遅く設定されていることで、時速40キロというのは、だいたい大学の構内を走るとき以外は使わない速度です。一般の道路は60キロから80キロが標準なので、日本の道路は、どちらかというと走っているという気にならないほどです。

私はスピード狂ではないつもりですので、むしろゆっくり走るのがうれしいくらいです。そうでないと、日本の道路なんて怖くて走れません。

あと日本とアメリカの違いといえば、アメリカの方は運転技術が下手で方向指示機を出す人がいないのに比較して、日本はそういう技術的な不安のある人が少ないということです。おそらく自動車学校であるていどみっちり技術的なこと、法律的なことについて学習するからでしょう。

アメリカの免許なんてすごかったですよ。学科試験なんて、テレビゲーム感覚で画面にでた選択肢問題を手元にあるプッシュボタンで答えるという形式なんですから。確か問題は法規20問、道路標識20問くらいだったかな。私は一回目失格になってしまいまして、窓口に照れた顔をしながら、「すいません、落ちちゃったんですが」と言いました。すると係員が「じゃあ、もう一回やります?」と言ってくるではありませんか。早速もう一度コンピュータ画面に向かって試験を受け、その場で合格して仮免許をもらいました。

一週間後には、友達につき合ってもらって実技試験です。免許所センターの構内をぐるぐるまわって、切り返しと車庫入れ(頭から突っ込む)などができれば、それで合格となります。20ドルを払って15分後には免許がもらえました。

そういう免許ですから、それほど技術のない人も当然アメリカの道路上を走っている訳で、走っている方も相手のことを考えなければなりません。

幸いなのは、アメリカ人には、譲り合いの精神があるということでしょうか。ガソリンスタンドから車がひしめき合っている道路に入るのは至難の業なのですが、たいてい親切な方が入れてくれます。日本でも親切な人はいますが、意地悪して入れてくれない人も多いですよね。大阪の友人もいろいろ苦労していると言っておりました。

という訳で、日本を堪能しています。毎日食べるものも日本食が中心ですし、ご飯を食べたりお茶を飲んだりするだけでもほっとしますね。


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