続いてはロイ・ハリスと同じ1898年生まれのジョージ・ガーシュインのピアノ協奏曲ヘ調から第2楽章をお送りします。たった今お送りした土俗的なハリスとは対照的で、ガーシュインというとニューヨークの高層ビルが想像されるような、都会的でおしゃれなアメリカ音楽という感じがいたします。1920年代に欧米を席巻したジャズがふんだんに折り込まれているのが、やはりこの曲の魅力でしょう。今日はそのガーシュインの作った唯一のピアノ協奏曲をアンドレ・プレヴィンのピアノとアンドレ・コステラネッツ楽団の演奏でお送りします。
[ここで音源] ピアノ協奏曲ヘ調より第2楽章/ジョージ・ガーシュイン作曲/アンドレ・プレヴィン(ピアノ)、アンドレ・コステラネッツ楽団、トランペット・ソロ=ウアン・レイシー/使用CD=米CBS Odyssey MBK 46270/演奏時間=12分39秒
今日最後はハワード・ハンソンの交響曲第2番《ロマンティック》から、元気はつらつとしたフィナーレをお届けします。3つの楽章から成るこの交響曲を書いたハンソンは、スウェーデン系の血を持つ両親の下にネブラスカ州に生まれたそうです。北欧といえば、我々はついフィンランドのシベリウスなどを思い出してしまうんですが、これからお送りするハンソンの交響曲にもそんな北欧の響きが聴かれるようです。しかし、例えばリズムなんかを注意深く聴いてみますと、どことなくアメリカらしさも確実にあります。オーケストラの華やかな音も、どこかしら映画音楽を思わせるのが不思議です。ではレナード・スラトキン指揮セントルイス交響楽団の演奏で、ハワード・ハンソンの交響曲第2番《ロマンティック》から第3楽章をどうぞ。
[ここで音源] 交響曲第2番《ロマンティック》より第3楽章/ハワード・ハンソン作曲/レナード・スラトキン指揮セントルイス交響楽団/使用CD=日東芝EMI(エンジェル)CE33-5262/演奏時間=07分48秒