最近見たもの、聴いたもの(20)



2000年6月20日アップロード


2000.6.15.

Tchaikovsky, Peter I. Symphony No. 5. The Oregon Symphony; Gerard Schwartz, conductor. NPR "Performance Today."

オレゴン交響楽団というのは、日本では無名なのではないかと思う。アメリカでも、どれだけ知られているかは分からない。しかし演奏は着実で力強く、シュワルツとともに大いに盛り上がっていた。充分全米を代表するオケとしても行けるんじゃないかな、とさえ思った。アメリカのオケも、裾野が広いもんだ。


2000.6.19.

Feeney, Philip (b. 1954). Dracula (Ballet in 3 Acts). Northern Ballet Teatre Orchestra; John Pryce-Jones, conductor. Naxos.

一応演奏者としてオーケストラがクレジットされているが、シンセの音も結構入っている。バレエ音楽とあるが、映画音楽というイメージも。最初の10分くらいで止めてしまったので、これ以上は書けない。

Bryars, Gavin. Cadman Requiem. Hilliard Ensemble; Fretwork. Point Music 289 465 511-2.

古楽器、特にガット弦の冷ややかな音ざわりと対比して、豊かな和声。声と弦楽が織り成す、瞑想的な空間。エコーの多い録音だ。楽章が進むと、やや反復が気にかかるようになってくる。レクイエムとあるが、5つの楽章のうち、通常のテキストを使ったのは2つだけ。

7月末放送の「現代アメリカ音楽講座」のテープを送る。今回は、初めてラテン・アメリカ路線に挑戦。でも北米の作曲家の作品も入っている(コープランドじゃないよ)。前回、スタジオのウケが良かったので、ハズれないといいんだけど〜。


2000.6.20.

Schubert, Franz. Fantasy in C, D.760 "Wanderer Fantasy." Andras Schiff, piano. ECM New Series 289 464 320-2

朝のFM放送、新譜紹介として、第2部まで演奏。こういったおとなしい始まり方は苦手。リズムがやや引っぱられ気味なのも、私の好みではない。しかし丁寧に弾き込んだ感じはするし、音色の微妙な陰影も、このテンポのせいか、出やすくなっているのかもしれない。また対位法的な旋律の積み上がりも、結果として良く見えるようになっている。第2部は、シフの深い音色が生きた箇所だろう。少しずつ動きが増してくる楽想を慎重に表現しているかのようだ。ややナイーヴであることは否めないが。

今日の「Perfornace Today」(公共ラジオ放送)は、夏の音楽祭の話題。都会の喧騒を抜け出して、自然豊かな場所で、通常とは違った雰囲気で音楽を楽しむ。それはお祭りである側面もあるが、普段できない音楽をやることもある。レギュラー・シーズンとは違った気楽な部分もあるだろう。ところで今ボストンは、ちょうどポップス・コンサートをやっている時期になるのかな。あのオケも、世界的に有名だけど、地元にいると、まずは地元のオケ、という印象が強いからなあ。


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