管弦楽作品集
米Orion ORS 73116(LP) ディミトリ・ミトロプーロス指揮ミネアポリス交響楽団 (オザーク・セット) F. チャールズ・アドラー指揮ウイーン交響楽団 (ブルックリンの日曜日) Naxos Music Library の音源→ http://ml.naxos.jp/album/LAN0505 Naxos Music Libraryの音源 (Naxos Classical Archives)→http://ml.naxos.jp/album/9.80121 (ブルックリンの日曜日) |
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シーグマイズターの作品の中では、比較的聴きやすいオーケストラ作品2
つを集めたLPレコード。いずれもアメリカを彷佛とさせるタイトルであり、サウンドだ。
A面の《オザーク・セット》は、彼の楽曲解説によると、実際にオザーク山脈に行かずに ブルックリンで書いたという。いわば幻想の中のオザークという訳だ。そしてもともとはオザーク山脈を題材にした劇を作ろうという話で、当時興味を持ってい た民謡集などから1943年に創作したものだったが、結局劇は上演されないことになり、書いた作品も必要なくなってしまったのである。しかし破棄するのも もったいないと考えたシーグマイスターはこれを組曲にし、同年ミトロプーロスに会った時にその話を持ちかけたら取り上げてくれることになったのだという。 初演は1944年11月11日、ミトロプーロスとミネアポリス交響楽団 (現ミネソタ交響楽団) によって行われた。 全曲は4つの楽章からなり、それぞれ《山々の朝》、《キャンプ・ミーティング》、《けだるい午後》、《土曜の夜》というタイトルが付け られている。モノラル録音ではあるが、元気がよく健康的なアメリカの響きがする。第2楽章《キャンプ・ミーティング》はアイヴズ的な信仰的側面よりも、 もっとくだけた子供たちの戯れを感ずるもので、第4楽章《土曜の夜》ではフィドルの演奏に乗せたカントリー・ダンスも聞かれる。 B面の《ブルックリンの日曜日》はそれまで《オザーク・セット》、《荒野の道》、《草原の伝説》、《西部組曲》と続いてきた「古き良き アメリカ風」作品に続くものである。1946年に、シーグマイスターは友人に「どうしてブルックリンっ子の君はアメリカの遠い地域ばかりを主題にして書く んだい? 自分の出身地について何か作曲しないのか」と言われ、この《ブルックリンの日曜日》に着手したという。シーグマイスターによると、そのためか、 この作品は「民謡風と言うよりはジャズ風」であり、それはジャズがアイルランド系、イタリア系、ユダヤ系、黒人が共に住むブルックリンを代表するからだと いうことだそうだ。 5楽章にはやはりそれぞれタイトルが付いており、《プロスペクト・パーク》、《日曜日の運転手》、《家でたたずむ家族》、《子供のおは なし》、《コーニー・アイランド》となっている。もともとはピアノ曲だったものをオーケストレーションしたものである。 とりあえず彼の音楽に親しむにはここに収録されているような作品が良いと思う。ミトロプーロスの《オザーク・セット》は現在CDで入手
できる (伊URANIA 110 ) (2005.12.27.)
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ヴァ
イオリン・ソナタ 第1番、第5番
ナンシー・マンデール(ヴァイオリン)、アラン・マンデール(ピアノ) 米Granadilla GS 1924(LP) |
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作曲年代が解説に書かれていないが、第1ソナ タは初期から中期、第5はそれ以降か。アメリカーナ的な管弦楽曲《ウェスタン組曲》は、明確に調性のある作品だが、第1ソナタは、それをやや抽象的に止揚 した感じ。第5は無調。音の火花が飛び散る、アカデミズム路線。(2000.7.25.) |
荒野
の道
ピーター・トッド指揮リーズ・コンサート・バンド 米Columbia ML 4254 (LP) |
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オーケストラ作品からの編曲。ゆったりとした
伴奏に乗せて冒頭に奏されるサキソフォン独奏による哀愁を帯びた旋律は、おもわず「吹奏楽の編成もいいな」と思わせる。アメリカの広い大地に思いを馳せな
がら聴ける小品。(2005.12.24.) YouTubeに同音源があった (2018.12.31.) |