« [LP] マッカーサー OST/Contrasts in Brass 2 | メイン | [発想メモ] 折衷と「折衷主義」 »

2006年3月23日

[Movie] チャップリン映画2題

引き続き原稿の改訂、文体の変更などの作業。それに加えてマーガレット・ブローワーとジョン・ケージの打楽器作品に関する調査など。

『黄金狂時代』 (1924)  Culture Publishers CPVD-1173 (DVD)

一抹の物悲しさも盛り込まれた作品でした。各シークエンスがコメディとして成立する一方 (例外もありますが) 、全体に漂う心のすさみ、孤独感というのが強く伝わってきます。名作だそうなので、私が語らずとも、多くの評論があるとは思いますが。音楽はオルガン即興によるものでした。なかなかよく付いていっていると思います。ダンスのシーンに《美しく青きドナウ》を引用、と。

このレンタルDVDは「淀川長治監修『世界クラシック名画100選集』94」なのだそうです。冒頭にある淀川長治さんの解説は、ご自分の着想によって「チャップリンはこれで終わりだ」と思ったことだとか、映画のラストのことなどをしゃべってしまってしまうので、かなりマイナス。最初から「最高傑作」だのどうとか、「こわいこわい…」も、申し訳ありませんが、邪魔だと思いました。途中で止めて本編を観たのは正しい選択でした。もちろん本編の後にコメンタリーとして観るのはそれなりに良かったとは思います。オープニング・シーンにはモデルとなった写真とあったことなど、とても面白かったです。

あと、日本語字幕が消せた方がありがたかったです。え、ソフトを買いなさい、ですか。どうもすいません (^_^;;

『街の灯』 (1931) 朝日ビデオ文庫「チャップリン作品集5」 (VHS)

今のところチャップリンで一番好きかもしれません。月並みですが、最後のチャップリンの表情が素晴らしい。そして、盲目の女性との再会場面、「声聴いたら分かっちゃうのに」「あ、サイレントだからいいのか」と納得しながらみましたが、結局あれも確信犯的なんでしょう。サイレント映画がサイレントだったのは、一部には技術上の必然でそうなってしまったところがあったのでしょうが、これはトーキー時代のサイレント様式映画ですからね。

ただ江藤文夫著の『チャップリンの仕事』の当該箇所を読むまでは、冒頭のチャップリンが浮浪者だというのが分からなかったりします。どういう人物かというよりは「チャップリン」としてのイメージがあまりにも強いからでしょうね。話の文脈で何となく分かってくるのですが。

サイレントの様式でやってますけれど、音楽は自作してるので、一応トーキー映画ともいえるんでしょうか。即興演奏によるピアノやオルガンでは不可能な、スライディング・ホイッスル、そして (様式化された) ボクシング・シーンにおけるゴングなどは、やっぱりトーキーならではの効果でしょう。 「パントマイム」というのは、時代的逆行の現実を和らげるために付けられた副題なのかもしれませんが、全くその通りのストレートなネーミングで好感が持てます?

投稿者 amekura101 : 2006年3月23日 23:31

コメント

こんにちは。

ピアニストの大井浩明さんのblogでチャップリンの音楽関連の話題がありましたので、いちおうお知らせまで。

http://ooipiano.exblog.jp/3671859

投稿者 genki : 2006年3月24日 16:15