« アニメから音楽へ | メイン | カートゥーン/アニメ本/NARUTOなど »
2005年7月17日
想い出?
赤毛のアン 想い出音楽館 コロムビアミュージックエンタテイメント COCX38784~85(2CDs)
『世界名作劇場』(カルピス一社提供でなくなったのはこの『赤毛のアン』からだっただろうか???)をリアルタイムで毎週楽しんだ私にとっては、ノスタルジアなしには聴けない音楽の数々である。強烈なフラッシュバック(例えばマシュウの死など)とともに、涙腺が緩みっぱなしである。OP・EDが大変気に入っており、祖母にアニメ・ソングのオムニバスLPを買ってもらったことがある(男のクセにこんなアニメの音楽を買ってるなんて知られたら恥ずかしいなあ、なんて思いながら)。ところが買ってもらったLPは「うたとおはなし」だったため、音楽のみを聴きたかった私は(声優の方々には申し訳ないと今は思うが)「おはなし」部分を邪魔もの扱いしていたことを記憶している。今回このCDで、初めてOP・EDをフルコーラスで聴いた。
早速《きこえるかしら》から。伴奏オーケストラが当時の印象よりもずっと小さいスタジオ・オーケストラであることに驚く。金管楽器はトロンボーン3本(? エンディングは2本?)のみ。そしてサキソフォンも入っていたとは! ピアノの扱いもとても面白い。作曲者三善晃氏自身によるオーケストレーションの賜物か。シンコペーションによる各種メロディー(特にイントロ部分)、歌部分の3連符の使用などにも耳がいく。
一方小さい編成ながらも随所に対位法を駆使しているため、各パートに重みがあり、展開にも隙がない。たくさんの音符がつまっているのに全体として極めてスムーズに流れているのも素晴らしい。明らかにこれはコード+歌という楽曲ではないのだ。
ED《さめない夢》には中間に長いインスト部分があり、本放送時から強いインパクトを与えていた。結果として歌の部分が少なくなるからだ。アニメソングとしては型破りではないだろうか。もっとストリングスが活躍すると思っていたが、トロンボーンが強くリードしていたのは今回初めて確認できた。
15年ほど前だったか、実写映画の『赤毛のアン』を新潟市万代の小さな映画館で観た時、なぜかオープニング数分だけで涙が止めどなく流れた。どうしてかその時は全く分からなかったのだが(美しい映像のせいかと漠然と思っていたのだが)、今思うとこのアニメへのフラッシュバックが既に起こっていたのだろうと思う(この映画はアニメのプロダクションと何ら関係がなかったはず)。
そういえば放送のあった1979年は祖父が亡くなった年でもある。あるいはその時の感情が『赤毛のアン』の記憶と一緒になっているのだろうか。「そうさのォ」というマシュウの口癖が懐かしい。
#現在各種レビュー執筆中
#「アニメ/カートゥーンの音楽」という項目を設けました。
投稿者 amekura101 : 2005年7月17日 16:03
コメント
あのOP,EDの印象は強烈でした。当時のテレビの貧弱な
音では気がつきませんでしたが、CDで改めて聴くと
確かに「たくさんの音符がつまっているのに全体として
極めてスムーズに流れている」のが凄いです。
これ、一度フルオーケストラ版として実演で聴いてみたい
ですよね。もちろん、歌手は大和田さんで。
投稿者 林 : 2005年7月20日 00:04
林さん、コメントありがとうございます。
木村英俊さんの『アニメソング』という本によりますと、実は放送当初局内の評判はあまり芳しくなかったそうで、プロデューサーから歌を変更してくれないかという話も上がったそうです。ところが『朝日新聞』のテレビ投書欄に「『赤毛のアン』のテーマソングは素晴らしい、次週を楽しみにしている」という手紙が掲載されたそうで、その後は何も問題は起こらなかったのだとか。
CDライナー掲載の大和田りつこさんの文によりますと、歌の1題目と2題目の旋律は別々の段に書かれていたそうです。三善先生が詩を大切にされていたことを象徴しているんですね。
その大和田さんは「永遠の歌のおねえさん」だそうなので、ぜひ聴いてみたいですね。もちろんフルオケへの編曲は三善先生にお願いして(ダメ?)。
ちなみにBGMも大半がステレオ録音で残っているようです。テレビの音声多重はこの辺りで始まっていたということも関係しているのかなあ?
投稿者 谷口 : 2005年7月20日 00:40