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2004年8月26日
滝沢卓 黒部川組曲
桂書房から発売された写真集+CDを聴く。写真は山田一雄による。
シンセサイザーと「自然」という路線は、いつ頃から始まったのだろう? それこそシンセサイザーというキーボードのついた機器の生まれる以前、電子音を使った音楽は「非人間的」とも言われたものだ。結局そういった発言には、いわゆるテープ音楽・電子音楽・コンピュータ音楽が電気を介して音を作っていたのとは別の所に問題意識があったということなのだろうか。
ところでこのような作品では、例えば「黒部川」という特定の川をどのように音楽として特徴付けるかが非常に難しいように思う。一聴したところ、この曲が「川」をそのまま音で描写したとは思えないし、ましてや黒部であることは写真をみて、何となく実感するものである。日本の太鼓の音は確かに日本を感じされるものではあるが、シンセによる音楽は西洋風にロマンティックである(ペンタトニック/モードの使用はあるけれど)。「幻想曲」というのは、どういう風に考えればいいのだろう?
単にソフトな音楽が流れるだけではなく、聴きごたえもある。作曲者の思いも伝わってくる。一方で音楽によるアイデンティティの問題というのがいかに難しいかを考えることになった。これはおそらく、日本の多くの作曲家が抱える問題ではあろう。
投稿者 amekura101 : 2004年8月26日 11:21