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2004年9月27日
秋山紀夫『吹奏楽曲 プログラム・ノート』 エイト社、2003年
副題として『秋山紀夫が選んだ689曲』。吹奏楽作品を通して名前が知られるようになったアメリカの作曲家は多い。その中にはアルフレッド・リードやジェームス・スウェアリンジェンのように、プロやスクール・バンドのための作品を専門的に書く作曲家もいるが、アーロン・コープランドやウィリアム・シューマンのような、オーケストラ作品の大家と知られている人も少なくない。カレル・フサのように、吹奏楽作品としても、立派なシリアス・ミュージックを書く人さえいる。
吹奏楽作品の作曲家の一つの特色としては、20世紀の主流であった、いわゆる「前衛」「実験」音楽の流派(というものがあるとすればだが)とは違った、親しみやすい作品を書き、楽曲の演奏回数も多いということが挙げられるかもしれない。もちろんアメリカにはスクール・バンドが多いということもあるけれど、こういった作曲家を全く視野に入れないのも公平でないような気がしている。
秋山氏の解説は、スコアに実際に接した手応えのあるものも多く見受けられるので参考になるし(このスコアを見るという作業だけでも、吹奏楽研究者は大変な苦労を強いられる。専門の図書館があれば、この作業もずっと楽になるのだが)、作曲家の基礎情報も、日本語ではまだ入手の困難なものも少なくないので、実際にコンサート・プログラムでこの本に収録されている作品を取り上げる人には有益な資料となるだろう。もちろんアメリカ以外の国の作曲家も多く取り上げられている。
値段は6000円+税。
投稿者 amekura101 : 2004年9月27日 21:55