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2004年11月27日
《悲愴》第1楽章の再現部
友人からチャイコフスキーの交響曲第6番《悲愴》の第1楽章の再現部はどこになるのだろうという問題提起がなされた。なんでも手持ちのスタディー・スコアの解説には245小節目と記されているだが、230小節から序奏部の再現が始まっているのではないかという主張。
以下、私の返信。
245小節というのは、第1主題の動機が盛り上がってきて最高潮になった部分だよね。参考にアメリカの暗チョコ本みたいなのを見たら、なんと249小節になってたね。これはおそらく旋律の続きとなる2つめの動機(255小節以降)も含めて、より完全な再現ということで、それまでを展開部の終結とする見方だね。実は僕のスコアにも230小節の上に「Part II, Section 4?」という書き込みがあって、これはつまり「再現部なのかな?」という認識を持ったが不確定だと思ったという記録だと思う。調が不安定なのは展開部の特徴だし、オリジナルの調でもないし。
調の再現というのは重要な要素なので、やはり245小節が一番妥当なのかもしれないけど、動機の完全な再現というと249小節もあり得る。でも動機が再現してるのに230小節はどうなるのっていう疑問は残りそうだね。もし一つ取れというのなら245かな。
昔の交響曲なら、再現部前に周到にドミナントを提示するもんだけど(ペダルトーン多用とか)、そういうのはもう流行らないんだろうね。第1主題自体、旋律的魅力はあまりないし、動機として展開するのが面白い「素材」なのかも。
なお一般的には「序奏部」はソナタ形式の付属品扱いなので、分析の対象にはならないことが多い。ただこの作品の場合は序奏で第1主題の動機がすでに提起されているということもあり、その重要性はあるよね。調的関係があるのかと一瞬考えたんだけど、冒頭のファゴットのは明確にE Minorで、231(ごめん、アウフタクトは入れないんだった)小節のはもっとクロマティックなんだね(冒頭のはE-F#-G、後者はE-F-Gb)。ということで、序奏の再現にはならないと思う。(17:40改訂)
投稿者 amekura101 : 2004年11月27日 11:48