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2004年11月22日
Horowitz: Live and Unedited
The Historic 1965 Carnegie Hall Return Concert. 米Sony Classical Legacy S2K 93023
数々のミスタッチも無修正に提示したのがこのCDだという。そういえば私も、ホロヴィッツは、割と音を派手にハズすことがあるピアニストだという印象を持っている。しかし弾いている本人はさほどミスタッチを気にする様子もなく、そのまま進んでいく。その点だけを見れば一見「冷静」なのだけれど、全体の音楽は毎回いきいきと湧き出るようでいて、興奮度も高い。そして、このCDのようなライブはやはりスリリングだ。難解な技巧の曲もやすやすと弾きこなすピアニストが、一方で派手にミスタッチをするというのも興味深い。
以前浜松国際ピアノコンクールのドキュメンタリーをNHKで放送していた。音大出身で初めてコンクールに挑戦したという若いピアニスト。曲の冒頭で大きなミスをして、随分それが気になっていたという。そういうミスにいかに対処するのかも実力なのかもしれないけれど、大局を見失わない聴き方も、こちらに要求されてくるのではないかと思う。もっとも昨今、海賊版も含めて、ライブ録音のCD・CD-Rが多数入手できるようになり、スタジオでじっくり練り上げるのとは違った、ミスも少なくない、客席の咳ばらいも含んだ「生」の雰囲気が重視されつつあるのは、現役の演奏家にとってもありがたい環境なのかもしれない。できれば聴き手の方も、CDになっていない、現在身近に活躍する演奏家に注目すべきであるとは思う。
投稿者 amekura101 : 2004年11月22日 21:35